○下妻市SDGsに基づく持続可能なまちづくり推進条例

令和3年6月25日

条例第12号

世界は今、地球規模の様々な問題に直面しています。気候変動や環境汚染、紛争、貧困、不平等といったこれらの大きな問題に対しては、世界中の人々が協調し、解決に向けて早急に取り組んでいかなければなりません。

下妻市に暮らす私たちも、先人から受け継いだ豊かな自然や伝統、文化を、将来を担う子どもたちに引き継いでいくために、一人一人が今、家庭で、職場で、地域で行っている活動や取組を見つめ直し、それらを環境に負荷をかけずに発展できる持続可能なものへ転換していかなければなりません。

そのために私たちは、2030年に向けての国際社会の共通目標であるSDGsの理念を暮らしや事業活動に取り入れ、その理念に基づくまちづくりを推進し、持続可能な地域社会の実現を目指します。

SDGsは、経済、社会及び環境の3つの側面のバランスがとれた社会を目指す世界共通の目標として、17のゴール(目標)とその課題ごとに設定された169のターゲット(達成基準)から構成されています。「誰一人取り残さない」の理念の下、貧困をなくし、全ての人が健康的な生活と福祉、質の高い教育と平等な機会を保障され、地球環境を壊さずに、経済を持続可能な形で発展させ、より良い生活を送ることができる世界を目指すものです。

ここに、私たちは、SDGsの理念を理解し、共有するとともに、目標達成に向けた取組を推進し、高齢化と人口減少が進む中にあっても持続可能な地域社会を築くため、この条例を制定します。

(目的)

第1条 この条例は、市が行う施策や市民が行う取組等にSDGsを取り入れるため、その基本理念を定め、市の責務等を明らかにするとともに、市と市民が協働してSDGsの達成に資する施策等に取り組むことにより、豊かで持続可能な地域社会の実現に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) SDGs Sustainable Development Goalsの略であり、2015年9月に開催の国連持続可能な開発サミットにおいて採択された「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」で掲げられた2030年までに達成すべき国際社会の共通目標をいう。

(2) 市民 市内に居住し、勤務し、又は在学する個人並びに市内で活動する個人及び法人その他の団体をいう。

(3) 社会的包摂 市民一人一人を排除、摩擦、孤独又は孤立から援護し、地域社会の一員として取り込み、支え合う考え方をいう。

(4) ステークホルダー 市がSDGsの達成に資する施策を推進する過程で関わる個人、民間企業、民間団体、特定非営利活動法人、行政機関その他の多様な主体をいう。

(基本理念)

第3条 本市におけるまちづくりは、SDGsで掲げる持続可能な開発を基本とし、環境保護、社会的包摂及び経済開発の観点から、その調和を図ることを旨として、市民との協働により推進されなければならない。

(市の責務)

第4条 市は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、SDGsの達成に資する施策を総合的かつ計画的に策定し、及び実施するものとする。

(ステークホルダーとの連携)

第5条 市は、SDGsの達成に資する施策を推進するに当たっては、ステークホルダーと連携し、及び協働するよう努めるものとする。

(計画等とSDGsとの調和)

第6条 市は、SDGsの達成に資する施策を推進するため、市の総合計画その他の市の基本的政策を定める計画等にSDGsで掲げる17の目標(以下「17の目標」という。)を取り入れるよう努めなければならない。

2 市は、新規に施策の企画立案を行うに当たっては、当該施策に17の目標を取り入れ、SDGsの達成に資するよう、その目的、内容等に留意しなければならない。

3 市は、既存の施策を実施するに当たっては、当該施策が17の目標と調和し、SDGsの達成に資するものとなるよう、当該施策の見直し、内容の変更、改善その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

(施策の評価等)

第7条 市は、17の目標を取り入れた施策について、その進捗状況に関する評価を行い、適宜、適切な見直しを行うものとする。

2 市は、前項の評価を行ったときは、その内容を公表するものとする。

(職員の研修)

第8条 市は、職員がSDGsへの理解を深めるとともに、その推進に取り組めるよう、必要な研修を行うものとする。

(広報及び啓発)

第9条 市は、市民がSDGsに関心を持つとともに、市民のSDGsに関する自主的な取組が促進されるよう、必要な広報及び啓発を行うとともに、教育及び学習の充実その他の必要な措置を講ずるものとする。

(市民の役割)

第10条 市民は、SDGsについての関心と理解を深めるとともに、基本理念にのっとり、家庭、職場、地域等において、SDGsの達成に資する取組を自ら進んで行うよう努めるものとする。

2 市民は、市が実施するSDGsの達成に資する施策に協力するよう努めるものとする。

(委任)

第11条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行する。

(この条例の失効)

2 この条例は、令和12年12月31日限り、その効力を失う。

下妻市SDGsに基づく持続可能なまちづくり推進条例

令和3年6月25日 条例第12号

(令和3年6月25日施行)